2004年08月23日

野口みずき、金メダルの陰で

昨夜(と言うよりは今日の未明だけれど)、
アテネ五輪の女子マラソンを見ていた。
序盤はあんまり見ていなくて、
20q手前ぐらいから本格的に見た。
起伏の「起」の第一段階である序盤は、
恐らくそんなに動きはないだろうと思ってのことだった。

案の定そうで、20q前後で10人程度の先頭集団だった。
日本の3選手(野口・土佐・坂本)は当然いて、
ヌデレバ、オカヨ(以上ケニア)、エレム(エチオピア)のアフリカ勢、
ポーランドの2選手、セルビア・モンテネグロの選手、
(この辺りは名前を失念。申し訳ない)
そして、スピードクイーンのポーラ・ラドクリフ(英)がいた。

レースが本格的に動いたのは25q。
野口がスッと抜け出し、エレムがこれに食らいつく。
既にこの辺りでポーランド勢は脱落していたが、
更にセルビア・モンテネグロの選手とオカヨが脱落する。
土佐、坂本もやや遅れ気味。ラドクリフも苦しい。
そして、ヌデレバもここでやや遅れる。

が、後々考えてみたら、このヌデレバのペースダウンは
意図的なものだったのではないか、という気がしてきた。
上りで無理をせず、ためて後半勝負という算段があったのかもしれない。

27q過ぎて野口が第2スパートをかけても、ヌデレバはまったく動じず。
野口以外の日本勢は完全に置かれ、エレムもついていけなくなる。
ラドクリフは既に競馬で言う「アラアラ」の状態。

結局、ラドクリフは36q到達と同時に止まり、
最後の気力を振り絞って少し走ってから、
結局はリタイアしてしまった。
対するヌデレバは自分のペースをしっかり守り、
下り勝負に出てきた。
ヤバいなあ、とずっと思っていた。

パナシナイコスタジアムのトラックに野口が入ってきた時、
彼女は観衆に手を振ったが、
「そんなことしてる余裕があったら、ペースを上げてくれ!」と思った。
彼女も迫るヌデレバに気づいたらしく、
コーナーでペースを上げて最後の仕上げ。

というわけで、晴れて金メダルは取れた野口だったが、
こうやって見ると、ヌデレバが老獪なペース配分で
銀メダルを獲得したことの怖さを改めて感じる。
もし野口にラドクリフのようなアクシデントがあれば、
ヌデレバが金メダルだったのだから。

監督の指示を忠実に守って自分のペースと勝負に徹し、
見事に結果を出してみせた野口は当然素晴らしい。
しかし、それと同じぐらい虎視眈々とマイペースで走り切り、
あわよくば首位狙いという恐ろしい戦術眼を示した
ヌデレバも素晴らしいと思う。

どんな競技でもそうだと思うが、
世界には途轍もない強豪がひしめいている。
そんなことを実感した女子マラソンだった。
posted by KAZZ at 20:27 | 島根 ☔ | Comment(0) | TrackBack(0) | その他のスポーツ このエントリーを含むはてなブックマーク
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