2005年04月27日

私的1980年代洋楽・2:マドンナ

このシリーズ、第2回目はマドンナを取り上げましょう。

マドンナ・ルイーズ・ヴェロニカ・チコーネ、
つまり後のマドンナは、1958年デトロイト生まれ。
1976年に僅か35ドルほどを手にNYCにやってきて、
バイト生活や様々な下積み(ヌードモデルや映画出演等)を経て、
1982年にメジャーデビューしました。
その翌年に最初のアルバムをリリースし、
徐々にスターダムを駆け上がり始め、
そしてその年、1983年秋に発表した
名曲「ライク・ア・ヴァージン」が全米1位の大ヒットとなり、
直後にリリースされた同名のセカンドアルバムも大ヒットし、
遂にマドンナは名実共にポップスターになったわけです。
そこからの活躍ぶりは、皆さん御承知の通りでしょう。

1985年には、映画俳優のショーン・ペンと結婚したものの、
3年ちょっとで彼と離婚。
その痛手から立ち直るべく発表した4枚目のアルバム
『ライク・ア・プレイヤー』が大いにウケて、
彼女は更なる高みに登ることに成功しました。

以後、現在に至るまで常にアメリカ音楽シーンの最前線に立ち、
その存在を強くアピールしているわけです。

でまあ、ここでは趣旨に則って1980年代のマドンナ、
つまり黎明期のマドンナについて触れてみます。

汚い言葉で申し訳ないのですが、私はデビュー当時、
強いて言えば『ライク・ア・ヴァージン』時代までの彼女を
オ○ペット的スターだと思っています。
近頃、インリン・オブ・ジョイトイなどという
何がやりたいのかよくわからない中途半端なタレントがいますが、
ごく普通の、ちょっとハジケ気味のポップ歌手だったマドンナが、
あのゴスロリチックなファッションに身を包み、
運河に浮かぶボートの上で艶めかしく歌う様子は
(「ライク・ア・ヴァージン」のPVにある有名なシーン)
「ボーイトイ(BOY TOY)」という当時の彼女の異名に相応しい、
エキセントリックなものでした。

あれは今にして思えば、下積み時代に生活のためにやったという
ヌードモデルや前衛映画出演などの経験を
彼女なりに消化した上でのものだとわかるのですが、
そんなことは当時公表されていなかったので、
私なんかはあのPVを見て、妙にドキドキしたもんです。

少し時を経て3枚目のアルバム『トゥルー・ブルー』の頃になると、
オ○ペット路線だけではないマドンナが顔を出し始めます。
ティーンエイジャーの妊娠を歌ったという「パパ・ドント・プリーチ」や
マドンナ自身がPVでストリップティーズのダンサー役をやった
全米1位のヒット曲「オープン・ユア・ハート」、
更に彼女自身がイタリア系移民という出自であることから、
同じマイノリティであるヒスパニック系民族に対して
彼女なりのリスペクトの意を表明した「ラ・イスラ・ボニータ」など、
従前とは違うスタイルを打ち出し始めます。

もちろん、当時はショーン・ペンと結婚したばかりだったので、
ダンナが主演した映画の主題歌である「リヴ・トゥー・テル」も
照れも衒いもなく歌ってみせました。

やがて、ショーン・ペンとの夫婦生活が終焉を迎えると、
まるで殻を脱ぎ捨てるかの如く、マドンナは新たな世界に足を踏み出します。
4枚目のアルバム『ライク・ア・プレイヤー』はその決意表明でした。

私はこのタイトル曲が非常に好きです。
PVはキリスト教への冒涜の如く言われ、厳しい批判を浴びましたが、
歌われている内容は実に内省的で、しかしゴスペル風コーラスをバックに
ファンキーな音を提示することで、離婚の痛手をぶっ飛ばそう
というような気概が見て取れる楽曲でした。
スライ・ストーン風の「エクスプレス・ユアセルフ」もまた、
そうした気概をダイレクトに表現した作品で、
あのリズムに乗ってワイルドに歌いきるマドンナは、
デビュー時に比べて、どんどん逞しくなっているなあ、という印象です。

以下、90年代、更に2000年代に入っても、
彼女の勢いは止まりません。
彼女は決して時代に媚びるような真似はせず、
自分こそが時代の代弁者であるという態度でいます。
そんじょそこらの「歌姫」なる存在とは一線を画す、
信念とパワーの人、それがマドンナなのかもしれません。

で、お勧めアルバムですが、
LIKE A VIRGIN』(1983年)
TRUE BLUE』(1986年)
LIKE A PRAYER』(1989年)
以上3枚ですね。

ヒット曲を中心に聴きたいというのであれば、
IMMACULATE COLLECTION』(1990年)
をどうぞ。
posted by KAZZ at 21:16 | 島根 | Comment(2) | TrackBack(0) | その他音楽 このエントリーを含むはてなブックマーク
この記事へのコメント
※いただいたコメントは全て拝読しております!
わ〜、すごい。ありがとうございます、この時代のマドンナを取り上げていただいて。
私も大好きです。

で。私はめったにカラオケをしなかったのですが。
ある知人の前で「ライク・ア・プレイアー」を
歌ってみたら、「ぜひうちのバンドで歌ってほしい」とスカウトされちゃいました♪

やはり、彼女にとって意味深い曲だったのですね。


Posted by at 2005年08月20日 23:22
ようこそいらっしゃいました。

当時にせよ現在にせよ、マドンナの曲というのは
単純に売れ筋のポップスを歌わされている
というような作為が感じられない分、
非常にリアリティがあります。

それはたぶん、様々な経験に裏打ちされたリアリティだと思いますよ。
Posted by KAZZ at 2005年08月21日 01:17
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