2005年03月17日

オフ・コース / 秋ゆく街で〜オフ・コース・ライヴ・イン・コンサート

さて、オフコースのアルバム御紹介シリーズ第3弾です。
今日は初のライヴ盤「秋ゆく街で」を御紹介しましょう。

[曲目]
1:What's goin' on (M.Gaye / A.Cleaveland / R.Benson)
2:洋楽メドレー(曲目と作者、オリジナルアーティストは後述)
3:竹田の子守唄(民謡)
4:白い一日(小椋佳/井上陽水)
5:メドレー/悩み多き者よ(斉藤哲夫)〜傘がない(井上陽水)
6:青春(鈴木康博)
7:秋ゆく街で(小田和正)
8:水曜日の午後(小田和正)
9:僕の贈りもの(小田和正)
10:のがすなチャンスを(鈴木康博)
11:白い帽子(鈴木康博)
12:別れの情景・I(小田和正)
13:キリストは来ないだろう(小田和正)
14:でももう花はいらない(鈴木康博)〜What's goin' onとメンバー紹介
15:アンコール〜僕の贈りもの(小田和正)

T−2:洋楽メドレー収録曲

・Your song(Elton John / Bernie Taupin)・・・Elton John
・Where is the love(R.MacDonald / W.Salter)・・・Roberta Frack / Danny Hathaway
・You make me feel brand new(T.Bell / L.Creed)・・・The Stylistics
・You are everything(T.Bell / L.Creed)・・・The Stylistics
・I won't last a day without you(P.Williams / R.Nichols)・・・Carpenters
・Holydays(Michelle Pornareff / Jean Louis Dabadle)・・・Michelle Pornareff
・Alone again(Naturally)(Gilbert O'Sullivan)・・・Gilvert O'Sullivan
・Ticket to ride(John Lennon / Paul McCartney)・・・The Beatles
・Something(George Harrison)・・・The Beatles
・All you need is love(John Lennon / Paul McCartney)・・・The Beatles
・What the world needs now is love(Bart Bacharach / Hal David)・・・Jackey DeShannon

[プロデュース]
橋場正敏

[編曲]
オフ・コース、羽田健太郎(コンサートマスター)

[バックバンド]
村上「ポンタ」秀一、羽田健太郎、森理、大村憲司、川原直美、新室内楽協会ほか

[コンサート開催日・場所]
1974年10月26日、中野サンプラザ(東京都)

[発売日]
1974年12月20日

[アルバム解説と感想]
 スタジオアルバムが売れないことに業を煮やしたレコード会社サイドは、
オフコースに「オリジナル曲ではなく、外注作家の作品を歌うよう」要請
しています。そのシングルは1974年10月20日に発売された「
れ雪/水入らずの午後
」でした。両面とも作詞=松本隆、作曲=筒美京平、
編曲=矢野誠という、気合いが入っていることだけは、とりあえずわかる
陣容の作品(「水入らず〜」には高中正義も参加していて、妙にハジケた
ギターソロを披露している)なのですが、肝心のオフコースの2人にして
みれば、せっかく自分たちの形が出来上がりつつあるという最中に、いく
らレコードを売らなければならないレコード会社の要請とはいえ、こんな
作品など歌いたくない、というのが本音だったと思われます。
 とはいえ、レコーディングを拒否すれば、レコード会社から契約を切ら
れるのは必至であるため、彼らは自分たちの言い分をひとまず胸にしまっ
て、それら2曲をレコーディングし、発表しました。

 さて、そこで今回のアルバムです。そのシングル発表から6日後の10
月26日、中野サンプラザでのワンマンコンサートが実現することになり
ました。当時のオフコースにしてみれば、それは快挙と言うより、むしろ
暴挙に近いものだったと言われています。
 それはそうですよね。レコード売れてないんですから。そんな状況下で
2千人は収容できる会場でコンサートなど、普通に考えれば無謀と思われ
ても仕方がありません。
 しかし、オフコースの音楽は徐々にではあるけれど、確かに根付いてい
たのです。
 客席はほぼフルハウス。チューリップの財津和夫(彼は自他共に認める
オフコースファンでもある)をはじめ、同世代のミュージシャン連中も、
なぜか多数来場し、見守っていたというこのコンサートは、マーヴィン・
ゲイの名曲「What's goin' on」で軽妙に幕を開けました。

 で、ここではそうしたコンサートのほぼ全曲が収められているそうです
が、中には惜しくも外れた作品もあるようです。
 聞くところによると、泉谷しげるの「春夏秋冬」を、どうもここで披露
したらしいとの未確認情報も・・・。MCで「僕らに最も合わない人の作
品をやります」とまで言ったとか言わないとか・・・。

 そんなオフコースを後ろで堅実に支えたのは、腕利きのミュージシャン
たちでした。
 コンサートマスターも務めた羽田健太郎(キーボード)、シブいプレイ
の大村憲司(エレキギター)、落ち着いたリズムの森理(ベース)、ムー
ドメーカーのポンタこと村上秀一(ドラムス)、軽妙なプレイが光る川原
直美(パーカッション)、そして新室内楽協会から12人のストリングス・
セットが加わって、オフコースはこれらをバックに堂々の演奏を披露しま
す。
 なんでも、レコーディングメンバーを従えてコンサートをやりたいとい
う希望を出したらしいのですが、都合のつかないメンバーなどもいて、最
終的にはこのようなメンバーに落ち着いたようです。

 で、このコンサートでは、最初に書いた「忘れ雪/水入らずの午後」は、
共に演奏されていません。
 なぜかと言えば、2人がこれらの作品を歌う必然性を最後まで見出せな
かったためであって、これが原因で橋場正敏プロデューサーは、オフコー
スの担当を降りることになりました。
(念のために言っておくと、このアルバムのライナーは橋場氏が記述)

 とはいえ、ここに収録された作品は、いずれ劣らぬ名演ばかりで、初期
オフコースが、既にある程度完成した形を持っていたことの証左にもなる
素晴らしいライヴ盤だと思います。
 じっくり聴き込むことをお勧めしたいアルバムですね。

[お勧め曲]
 どれとは指定しません。全部聴いてください。特に終盤のT−14前の
MCからは必聴です。
 誰でしょうね、「オフコース、万歳!」って叫んだ男は(笑)。

[必聴度](★…1点、☆…0.5点。5点満点)
★★★★★

次回は、1975年発表の「ワインの匂い」です。
2人時代の集大成的な作品だと言えます。
posted by KAZZ at 20:29 | 島根 ☁ | Comment(6) | TrackBack(0) | オフコース このエントリーを含むはてなブックマーク
この記事へのコメント
※いただいたコメントは全て拝読しております!
「オフコース、万歳!」
と叫んだのは、ポンタだと思います。
彼のバンマス気質から、というのと
何より声が…ポンタですよ(笑)。
ああいうこと、平気でやります。
カウント代わりにハイハット刻んで、それが
イントロだったので他のメンバーの耳が点に
なったとこなんて、想像するだけでポンタの
「でへへっ(^^;」という顔が
浮かんできます。
Posted by ポンタ最高! at 2006年07月03日 18:57
そのポンタ氏の本を先日読む機会があったんですが、
それとは別のエピソードが書かれてましたね。

当初連れてきていたギタリストに
小田氏が何らかの粗相をやったらしく、
そのギタリスト氏が怒って帰ってしまったそうで、
大村憲司氏がこのライヴに加わったのは
その代役の意味があったというやつです。

本には記述がありませんでしたが、
ポンタ氏なら、案外言いそうな気がしますね。
Posted by KAZZ at 2006年07月03日 19:38
レス有難う御座います。
そうです。大村さんは当日代役だったと
本にありましたね。
(松木さんのギターでも聴いてみたかったけどw)

改めてWhat's〜を聴いてみましたが
二人の存在を食ってしまうほどのキレのあるDrは
今でも興奮します。
小田氏の「Drumsポンタ〜」からもわかるように
いい仲間意識があったんでしょうね。
Posted by ポンタ最高! at 2006年07月05日 16:21
オフコースの2人はもちろんのこと、
ハネケン師匠も大村氏も、そしてポンタ氏も、
他のメンバーも、適度なグルーヴの中で
いい仲間意識を持ってやっていたのだろうと
アルバムを聴いた限りでは思えますね。

話は違いますが、初期オフコースって、
結構レコーディングメンバーが豪華なんですよね。
このことが後の彼らの音楽に活きてきた
という言い方もできそうな気がします。
Posted by KAZZ at 2006年07月05日 20:44
すみません、ここに執着してしまって(笑)
どこかのブログで読みましたが、彼等が泣かず飛ばずだった頃
鈴木氏はArrangeを猛勉強したそうですね。
初期のSoundのイニシアティヴは鈴木氏にあったと
言い切っておりました。
個人的には小田作品に好きな曲が多いのですが。

最初はDrumsやArrにAliceの矢沢透が参加してたんですよね。
Aliceも泣かず飛ばずだった頃(笑)、キンちゃんはオフ・コースに
猛烈にスカウトされてたみたいですね。
自身も行きたいのはやまやまだったでしょうが
結局はAliceに留まりました。・・・が、
アルバムで聴く彼のオリジナルは
あの頃のオフ・コースの香りがプンプンします。
「想春賦」なんて曲は小田・鈴木両氏もChoで参加してて
涙誘う仕上がりです。
Posted by ポンタ最高! at 2006年07月08日 03:43
キンちゃんこと矢沢氏は、
ドラムスに関してはほぼ全面的に参加してますね。
更にアレンジでもヘルプを・・・。

初期アリス(特に矢沢氏)と初期オフコースのリンクってのも
これはこれでなかなかオツなものが・・・(笑)

あと、2ndと「水入らずの午後」という曲に
サディスティック・ミカ・バンドの連中が
参加してたりするんですよね。
確か鈴木氏が、ミカバンドとエントランスに
音作りでかなり助けてもらった、と当時述懐していたのを
どこかで読んだ記憶があります。

>初期のSoundのイニシアティヴは鈴木氏にあったと
>言い切っておりました。

アルバムで言うと「JUNKTION」ぐらいまでは
そんな傾向があったと思います。

ただ、シングルに関しては、一部の例外を除いて
5枚目の「もう歌はつくれない」以降鈴木氏脱退まで
ほぼ全て「小田=A面/鈴木=B面」なんですよね。
鈴木氏の曲がA面を飾ったのって、1回しかありませんし。
Posted by KAZZ at 2006年07月08日 05:20
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