2006年07月02日

【W杯TV桟敷観戦記・26】準々決勝第3戦:イングランドvsポルトガル

2006ドイツW杯準々決勝第3戦@ゲルゼンキルヘン

イングランド 0(0−0,0−0,0−0,0−0,PK1-3)0 ポルトガル

<得点>
ENG)なし
POR)なし

<PK戦>
ENG) 8× 16○ 4× 15× --×
POR) 11○ 10× 8× 23○ 17○

<警告・退場>
ENG)テリー(30'・警告)、ルーニー(62'・退場)、ハーグリーヴス(106'・警告)
POR)ペティート(44'・警告)、カルバーリョ(110'・警告)

<交代>
ENG)7ベッカム→19レノン(51')、11J・コール→21クローチ(65')、19レノン→15キャラガー(118')
POR)9パウレタ→11シモン(63')、19ティアゴ→10ウーゴ・ヴィアナ(74')、7フィーゴ→23ポスティーガ(86')

<メンバー>
イングランド

先発
GK 1 ポール・ロビンソン
DF 2 ガリー・ネヴィル
DF 3 アシュリー・コール
DF 5 リオ・ファーディナンド
DF 6 ジョン・テリー
MF 4 スティーヴン・ジェラード
MF 7 デヴィッド・ベッカム(51' OUT)
MF 8 フランク・ランパード
MF 11 ジョー・コール(65' OUT)
MF 16 オーウェン・ハーグリーヴス
FW 9 ウェイン・ルーニー(62' Send Off)

サブ
-- 10 マイケル・オーウェン
-- 12 ソル・キャンベル
-- 13 デヴィッド・ジェームス
-- 14 ウェイン・ブリッジ
-- 15 ジェイミー・キャラガー(118' IN)
-- 17 ジャーメイン・ジェナス
-- 18 マイケル・キャリック
-- 19 アーロン・レノン(51' IN → 118' OUT)
-- 20 スチュワート・ダウニング
-- 21 ピーター・クローチ(65' IN)
-- 22 スコット・カーソン
-- 23 テオ・ウォルコット


ポルトガル

先発
GK 1 リカルド
DF 5 フェルナンド・メイラ
DF 13 ミゲル
DF 14 ヌノ・ヴァレンテ
DF 16 リカルド・カルヴァーリョ
MF 8 ペティート
MF 18 マニシェ
MF 19 ティアゴ(74' OUT)
FW 7 ルイス・フィーゴ(86' OUT)
FW 9 パウレタ(63' OUT)
FW 17 クリスティアーノ・ロナウド

サブ
-- 2 パウロ・フェレイラ
-- 3 マルコ・カネイラ
-- 4 リカルド・コスタ
-- 10 ウーゴ・ヴィアナ(74' IN)
-- 11 シモン(63' IN)
-- 12 キム
-- 15 ルイス・ボア・モルテ
-- 21 ヌノ・ゴメス
-- 22 パウロ・サントス
-- 23 エルデル・ポスティーガ(86' IN)


<感想>

 勝負というのは、ある意味、とても残酷に勝者と敗者を分けるもの、というのを如実に見せた試合だったように思います。

 前半、お互いに腹を探り合うような試合展開だったわけですが、どうも見ていると同じようにボールをもらえない双方の1トップの落ち着きの差というものが感じ取れました。
 ポルトガルのパウレタは、仮にボールを受けることができなくても泰然自若で自分のプレーに徹していたのに対して、イングランドのルーニーは、自分がボールをもらえないと、時折自陣まで下がってきてもボールを受けようとするシーンがありました。
 ボールを受けられなくても自分の役割に徹したパウレタと、どうしてもボールを欲しがってしまったルーニー。この両者の間にある差は、意外と大きいのかもしれません。
 結果的に、ルーニーは軽微なファウルのあとに、審判に何か相当な暴言を吐いたらしく、一発退場の憂き目に遭ってしまいましたが、自分の役割がどういうものなのかをしっかりと理解して遂行しなかったルーニーの若さが、このような結果を招いたのだと思うしかありません。

 ただ、ポルトガルもここから決して勝ちきれなかったわけです。問題があるとしたら、それはポルトガルが攻めに手数をかけすぎてしまったことでしょう。
 そこまで手数をかけなくてもシンプル且つ大胆に攻めていけばいいじゃないかと思いたくなるほど、ポルトガルは細かいパスをつなぐ手法に拘泥したわけですが、これがフェリペ・スコラリの指示なのか、選手の考えに拠るのかはともかく、ポルトガルのこの攻め方が、結果としてイングランドに余裕を与え、逆に彼ら自身の首を絞めたと考えてもいいのかもしれません。
 本来、PK戦にまでもつれる試合ではなかったのです。なのに、ポルトガルは自分たちに余裕があるのをいいことに、逆に手数をかけてしまい、それが結局、イングランドの方に余裕を与えたと考えられます。

 結果的に、PK戦でポルトガルは勝ちました。GKのリカルドがイングランドの4人のキッカーの弾道を全て読み切ったというのは、ある種の驚嘆に値する素晴らしい活躍でした(2人目のハーグリーヴスだけはスピードあるショットで押し切ったわけですが)。
 しかし、本来、このような事態に陥ることはなかったはずなのです。それは、取りも直さず、ポルトガルの攻めがあまりにも自分たちの美学にこだわりを持ちすぎてしまったが故の、自業自得でしかなかったというわけです。

 ポルトガルに素晴らしい点があったとすれば、GKのリカルドもそうですが、もう一つ特筆しておきたいのは、CB2名(リカルド・カルバーリョとフェルナンド・メイラ)のリスクマネージメント能力の高さでしょう。
 メイラにせよカルバーリョにせよ、ルーニーの1トップを機能させないためにガチッと網を張っておき、そしてサイドからの速いクロスで攻め込まれても、ゴールだけは絶対割らせないという強い意志を感じさせる果敢なペナ内での守備で、イングランドに付け入る隙を与えませんでした。

 一方のイングランドなんですが、ベッカムがアクシデント的に交代したわけですが、ここで入ってきたレノンはこの大会でも屈指のサイドアタッカーとして獅子奮迅の働きをしていたと思います。
 この試合でも何度か見せ場を作りました。なのに、エリクソンは延長後半残り数分のところで、このレノンを下げてしまいました。変えるならアシュリー・コール辺りだろうと思っていただけに、これには驚きました。
 守りきれという指示のつもりだったのでしょう。しかし、このエリクソンの采配だけは、あまり感心できないものでした。

 ともかく、ポルトガルは勝ちました。次はブラジルか、フランスか。どちらにせよ、攻撃のやり方を少し考えないと、勝ちきるのは難しい気がします。フェリペ・スコラリの腕の見せ所かもしれませんね。


<おまけ>
交代直後のベッカムが泣いてたように見えたのは、気のせいでしょうか?

というより、8年前の悪夢が再び・・・。
ルーニーは今後、どんな形で成長を遂げるやら。
posted by KAZZ at 03:07 | 島根 ☔ | Comment(0) | TrackBack(0) | 2006W杯ドイツ大会 このエントリーを含むはてなブックマーク
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