2005年01月30日

STICKY FINGERS : THE ROLLING STONES

さて、今日は「STICKY FINGERS」、
あのファスナー付きのカバーがお馴染みのアルバムです。

[曲目紹介]
1 : Brown sugar (Mick Jagger / Keith Richard)
2 : Sway (Mick Jagger / Keith Richard)
3 : Wild horses (Mick Jagger / Keith Richard)
4 : Can't you hear me knocking? (Mick Jagger / Keith Richard)
5 : You gotta move (Fred McDowell)
6 : Bitch (Mick Jagger / Keith Richard)
7 : I got the blues (Mick Jagger / Keith Richard)
8 : Sister morphine (Mick Jagger / Keith Richard / Marianne Faithful)
9 : Dead flowers (Mick Jagger / Keith Richard)
10 : Moonlight mile (Mick Jagger / Keith Richard)

[プロデューサー]
ジミー・ミラー

[アルバムについての感想]
 ストーンズは、遂に自立の道を進むことになった。6年半近く在籍した
デッカを離れ、自らのレーベル「ローリング・ストーンズ・レコード」を
設立、その発売をアトランティック・レコードに委託した。
 レーベルのトレードマークは、現在でも有名な、あの「ベロ」であり、
税金対策で南仏に移住した彼らは、新しいスタートをこのアルバムで切る
ことにした。
 ただ一つ、彼らにとって惜しむらくは、1970年以前の全作品及び本
作のT−1、3の原盤権と著作権を、みすみすアラン・クレインに渡して
しまったことか。
 こうした時代の作品がリリースされる際は、現在、全てクレインのレー
ベルである「ABCKO」を通さなければならない。

 さて、本題に入る。このアルバムは、1971年4月にリリースされて
いる。スペインでだけは、なぜかカバー写真がもっと悪趣味になっている
ようだが、そうでないほとんどの国では、アンディ・ウォーホルの手によ
る、Gパンの股間部分(ファスナー付き)の写真が起用されている。
(余談だが、スペイン盤は収録曲にも若干の相違がある)

 収録されたのは全10曲。本作はそのどれもが、ほぼ間違いなく捨て曲
なしの入魂の作品であると思う。
 シングルとしてカットされ大ヒットしたT−1と、それに続くレイジー
なT−2との双方を例に取るまでもないが、緩急のバランスに優れた選曲
と配列ではなかろうか。
 そして、ジミー・ミラーがプロデューサーの座に就いて以降の「ベガー
ズ・バンケット」や「レット・イット・ブリード」がそうであるように、
本作でもカントリーという武器が、縦横無尽に暴れ回っている。
 ただ、本作ではその色合いが多少薄まってきているのも確かで、明らか
にカントリー路線を音で表現しているのは、T−3、5、9ぐらいなもの
と思われる。T−5は一応はブルースのフィールドから持ってきたカバー
なのだが、風味はカントリーの味付けも混じっている。

 しかし、カントリーはカントリーとして下敷きにするけれど、それ以外
の、もっとディープな音を拾ってこようとする姿勢が見られる。
 端的にそれが見えてくるのは、T−1と7か。T−1はよく聴いてみる
とわかるが、通常の8ビートのドラミングに加え、ロータムを8分刻みで
混ぜて、もう少し土着的なビートの演出に成功している。
 それに、あの独特のカッティング。キースは1968年頃から、ブルー
スのギターなどでよく利用されるオープンチューニングを多用するように
なり、しかもギターをその状態で5弦にして演奏している。
 独特なリフは、そういう創意工夫から生まれている。自分が作ったはず
の「ホンキー・トンク・ウィメン」のリフをキースが盗んだ、とはライ・
クーダーの言い分だが、それは必ずしも正しい言い分ではないと思う。
 ギタリストとしての進歩をしたかった。そのためには、今までとは違う
奏法にも徐々に踏み出さなければならない。
 ロックにおいて、2大リフメイカーの1人(もう1人は、御存知ジミー・
ペイジ)であるキースは、この頃から「リフ」の構築に本格的に取り組み
始めたようだ。

 ともかく、10ある曲の一つ一つにブレのない軸があり、それがローリ
ング・ストーンズの象徴として光るように作られている本作に、余計な物
事を求める必要などない。
 ただ、黙ってこの10曲を聴くだけでいい。

[個人的にお勧めの曲]
 T−1、3、5、6、7、10でしょう。T−10は近年、同名の映画
が製作・公開されて話題になっていますね。私自身も大好きな曲です。
 T−1と6は、切れ味鋭いリフの勝利です。これらのリフの素晴らしさ
は、形容の言葉が簡単に見つからないほどです。
 T−3のカントリー・フィーリングも最強ですね。ぜひ、先にリリース
されたフライング・ブリトー・ブラザーズの演奏も聴いてみたいです。

[聴いとけ度]
★★★★★

さて、次回は「EXILE ON MAIN ST.」です。
ストーンズの一つのピークと、よく言われる作品ですね。
posted by KAZZ at 19:08 | 島根 ☁ | Comment(0) | TrackBack(1) | THE ROLLING STONES このエントリーを含むはてなブックマーク
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