2005年01月27日

BEGGARS BANQUET : THE ROLLING STONES

さて、今回は「BEGGARS BANQUET」です。
個人的には最も面白い作品の一つだと思っています。

[曲目紹介]
1 : Sympathy for the Devil (Mick Jagger / Keith Richard)
2 : No expectations (Mick Jagger / Keith Richard)
3 : Dear Doctor (Mick Jagger / Keith Richard)
4 : Parachute woman (Mick Jagger / Keith Richard)
5 : Jig-saw puzzle (Mick Jagger / Keith Richard)
6 : Street fighting man (Mick Jagger / Keith Richard)
7 : Prodigal son (Rev. Robert Wilkins)
8 : Stray cat blues (Mick Jagger / Keith Richard)
9 : Factory girl (Mick Jagger / Keith Richard)
10 : Salt of the earth (Mick Jagger / Keith Richard)

[プロデューサー]
ジミー・ミラー

[アルバムについての感想]
 「ジョイント(マリファナ)はどこだ?」
 「フラワーパワーか?」
 こういう会話が前作「THEIR SATANIC MAJESTIES REQUEST」の中の1曲、
「魔王讃歌(二部)」の冒頭で聞かれるのですが、何だかんだ言いつつも、
ストーンズにはサイケデリックムーヴメントが、意味のないバカ騒ぎにしか
過ぎないことなどわかりきっていたようで、だからこそこういう悪ふざけの
セリフを紛れ込ませて、サイケデリックに毒づいてみせたわけです。
 そこには、「俺たちは、やはりR&BやR&Rでこその俺たちだ」という
自負があったものと思われます。

 そこで、本作が登場することになります。1968年12月発売の本作は、
実際には同年5月には出ているはずでした。
 が、御存知の方も多いと思いますが、カバーデザインに便所の落書きなど
採用してしまったために、レコード会社と揉めたことが原因で、発売が延期
されてしまった(というわけで、シングル「ジャンピン・ジャック・フラッ
シュ/チャイルド・オブ・ザ・ムーン」が先行リリースされた)のです。

 音楽的な影響で言えば、サイケの影響をほぼ一掃したとかそういう表面の
話以上に、ジミー・ミラーという「本職の」プロデューサーを迎えたことが
最も大きいかもしれませんね。
 この人は、スペンサー・デイヴィス・グループやトラフィックなどという
グループと仕事をしていて、その仕事ぶりは一目置かれていました。本作で
ストーンズが彼を起用した理由には、R&BやR&Rにも対応できる素養が
あったことは確かなようです。そして実際、彼にはそれがあったようです。

 冒頭の「悪魔を憐れむ歌」でドキッとさせられますが、それ以降の9曲に
は、次なるストーンズのマイルストーンが見えているように思います。
 その軸の一つが、カントリーということになりそうです。キースは、この
「彼らの引き出しの一つ」に過ぎなかった音楽に新たな指針を求め、そして
多くの曲にこの音楽の要素を大なり小なり散りばめ、次なるストーンズ像の
確立に力を入れていて、これをプロデューサーのミラーがアシストするよう
な形にしています。
 無論、そうした要素だけがアルバムの全てではなく、アコースティックの
楽器だけ(ベースを除く)で途轍もない緊張感を作り出した「ストリート・
ファイティング・マン」のような信じられない作品があったり、「ジグソー
パズル」のような、ミステリアスなイメージを持った作品を作ったりもして
います。
 ただ、多くの作品で軸にでんと座っているのはアコースティックの風合い
であって、それは主にカントリー(若しくはカントリー・ブルース)という
鎧を纏うための重要なキーポイントだったというわけです。

 このアルバムは、新しいストーンズの第一歩を示す、非常に重要な作品で
あって、その意味でも広く聴かれ、評価されるべき作品です。

[個人的にお勧めの曲]
 これも全部でしょうね。強いて言えば、T−1、2、6、7、10ってな
ところでしょうか。
 T−7なんて、個人的には彼らのカバーした多くの曲の中でも、屈指の名
カバーだと思ってます。キースのオープン・チューニングのギターといい、
ミックの抑えた歌唱といい、さりげないチャーリーのブラシワークといい、
非の打ち所がまったくありません。
 あとは、T−6。ベース以外の楽器が全てアコースティック系だと言われ
て、信じられますか?

[聴いとけ度]
★★★★★

次回は「LET IT BLEED」です。
posted by KAZZ at 20:56 | 島根 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | THE ROLLING STONES このエントリーを含むはてなブックマーク
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