2005年01月25日

BETWEEN THE BUTTONS(UK) : THE ROLLING STONES

さて、今回は1967年発表の「BETWEEN THE BUTTONS」です。
私が持っているのは、このCDのUS盤なのですが、
今回御紹介するのは、本来の曲順であるUK盤です。

[曲目紹介]
1 : Yesterday's papers (Mick Jagger / Keith Richard)
2 : My obsession (Mick Jagger / Keith Richard)
3 : Back street girl (Mick Jagger / Keith Richard)
4 : Connection (Mick Jagger / Keith Richard)
5 : She smiled sweetly (Mick Jagger / Keith Richard)
6 : Cool, calm and collected (Mick Jagger / Keith Richard)
7 : All sold out (Mick Jagger / Keith Richard)
8 : Please go home (Mick Jagger / Keith Richard)
9 : Who's been sleeping here? (Mick Jagger / Keith Richard)
10 : Complicated (Mick Jagger / Keith Richard)
11 : Miss Amanda Jones (Mick Jagger / Keith Richard)
12 : Something happened to me yesterday (Mick Jagger / Keith Richard)

参考までに、US盤は、↑のT−3とT−8がカットされ、
代わりに以下の2曲が収録されています。

1 : Let's spend the night together (Mick Jagger / Keith Richard)
3 : Ruby Tuesday (Mick Jagger / Keith Richard)

これにより、T−1〜8が以下のような順序になっています。

Let's spend the night together 〜 Yesterday's papers 〜 Ruby Tuesday 〜
Connection 〜 She smiled sweetly 〜 Cool, calm and collected 〜
All sold out 〜 My obsession 〜 9曲目以降同じ

[プロデューサー]
アンドリュー・ルーグ・オールダム

[アルバムについての感想]
 敢えて所有していないUK盤を御紹介しようと思ったのには、ちゃんとした
理由があります。
 このアルバムはコンセプトアルバムの類ではないのですが、UK盤の曲順で
聴かないと、統一感がまるで感じられないのです。確かにUS盤に収められた
「夜をぶっとばせ」や「ルビー・チューズデイ」も同じセッションの産物では
あるのですが、これらは明らかにシングル向けのプロダクションによって制作
されているものであり、アルバム向けのそれとは向いているベクトルが、全然
違うものと考えたいわけです。
 そういうわけでUK盤を御紹介しようと思ったのです。といっても、日本で
オフィシャルに発売されているのがUS盤シーケンスのCDしかない以上は、
もしこのシーケンスのCDを買おうと思ったら、輸入盤を探すしかありません。

 さて、アルバムの中身ですが、1966年以前のストーンズとは微妙に違い
が出てきます。
 この前年、ビーチボーイズ(というよりはブライアン・ウィルソン個人)が
「ペット・サウンズ」という途轍もないアルバムを出しました。
 ビートルズのポール・マッカートニーなんかは、この作品に衝撃を受けて、
以後の作風を大幅に変化させてしまったりするのですが、ストーンズも彼ほど
極端ではないにしても、そうした独自性のあるポップ指向の洗礼を受けたよう
で、いわゆるR&B色を大幅に後退させてまでも、彼ららしいやり方による、
新しいポップミュージックの創造をやってみようと思ったようです。

 とはいえ、そこは天下のストーンズ。単なるポップアルバムに終わらせてい
ません。彼らのベースラインである、太いサウンドは残しつつ、そこにポップ
という新色をまぶす試みをやっています。
 確かに、中には焦点のぼけてしまったような作品がないわけでもないのです
が、それでも彼らなりに「ポップ」という色を消化してやろうという気概は、
少なくともアルバムのそこかしこに見て取れます。

 1967年という年は、ストーンズにとって受難の1年で、次回御紹介する
「THEIR SATANIC MAJESTIES REQUEST」をリリースするまでの間に、ミック、
キース、そしてブライアンがドラッグ所持で捕まったりしましたし、デビュー
から連れ添ってきたマネージャー兼プロデューサーのアンドリュー・ルーグ・
オールダムとも袂を分かってしまいます。
 また、アメリカではTV番組「エド・サリヴァン・ショー」で、「夜をぶっ
とばせ」の歌詞を変更させられるハメにもなりました。
 そんな受難の1年の冒頭に、こうした「ポップ」な作品を世に問うたことは
「R&B」だけのバンドではないという宣言として、非常に重要な意味を持つ
ことだと思うのです。

[個人的にお勧めの曲]
 本来なら全部と言いたいところですが、T−1、3、4、5、8、9、11、
12と、この辺をお勧めしておきましょうか。

 あと、アルバムに直接関係はないのですが、この中のT−4には、個人的に
ちょっとした思い入れがあったりします。
 キースが1988年にソロでツアーをやった際のライヴアルバム(ビデオも
ついた豪華な作品)があるんですが、その中にこのT−4が入っていて、思わ
ずたまげたことがあります。
 歌っているのはもちろんキースで、何故またこの時代の、しかもこの曲かと
今でも不思議だったりします。

[聴いとけ度]
★★★★★(UK盤の評価です。念のため)

さて、次回は「THEIR SATANIC MAJESTIES REQUEST」です。
そう。ファンの間では恐ろしくウケの悪い、
あのサイケデリックなヤツです。
posted by KAZZ at 20:32 | 島根 ☔ | Comment(2) | TrackBack(0) | THE ROLLING STONES このエントリーを含むはてなブックマーク
この記事へのコメント
※いただいたコメントは全て拝読しております!
「CONNECTION」は、キースのソロの目玉でしたね。
この曲は、実はストーンズ初のキースのソロ・ボーカル曲になる予定だったらしいです。
なので、自分の初ソロ活動で、ストーンズでの幻の初ソロ曲を取り上げたのは、意外と意識してのことかもしれません。
Posted by hiromer at 2005年01月26日 22:07
なるほど、そういう経緯があったのですね。

個人的には、「CONNECTION」やら「I WANNA BE YOUR MAN」のような
シンプルなロックンロールナンバーを、
心底嬉しそうに演奏してるキースが結構好きでして、
そのせいもあって、98年大阪ドーム最終日に観た
キースの「WANNA HOLD YOU」には、KOされちまいました。
Posted by KAZZ at 2005年01月27日 20:08
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