2005年12月20日

オフコース / as close as possible

さて、オフコースのアルバム紹介シリーズも残り2枚になりました。
今回は1987年発売の「as close as possible」を。


(amazonにジャケットのグラフィックが存在しないようです)


[曲目]
1:もっと近くに(as close as possible)(小田和正・Randy Goodrum)
2:IT'S ALL RIGHT(ANYTHING FOR YOU)(小田和正)
3:ガラスの破片(秋元康/松尾一彦)
4:白い渚で(小田和正)
5:Tiny Pretty Girl(松本一起/清水仁・松尾一彦)
6:Love Everlasting(Randy Goodrum/Dan Huff)
7:I'm a man(秋元康/松尾一彦)
8:心の扉(松本一起・小田和正/清水仁・松尾一彦)
9:SHE'S GONE(小田和正/小田和正・松尾一彦)
10:嘘と噂(小田和正)

[プロデュース]
オフコース、Bill Schnee(T−6のみ)

[編曲]
オフコース、Dan Huff(T−6のみ)

[ゲスト]
Jeff Porcalo(Drs), Dan Huff(Gtr), David Hungate(Key), 大貫妙子(Vo)ほか


[エンジニアリング]
ビル・シュネー

[発売日]
1987年3月28日

[アルバム解説と感想]
 1986年のオフコースはグループとしての活動がほとんどなく、各自
ソロ活動をやっていた時期でした。小田・清水・松尾が相次いでソロ作を
出していました。
 そういうソロ活動の成果を持ち込んで作られたのが本作なわけですが、
どうにもできた印象は散漫と言うべきなのか・・・。

 小田色と松尾色(+清水色)が拡散しすぎて、どの方向性で聴かせたい
という統一感がない
んですね。あと、かつての鈴木に比べて松尾の作品は
何かもう一つ押しが足りない
印象があります。
 誤解のないように言いますが、松尾の曲は良いんですよ。けれども何か
もう一つ足りない

 あと、これまでは前面に出てくることがなかった清水仁が本作で初めて
リードヴォーカルに挑戦している
(T−5、8)わけですが、何かどうも
合っていない
んですね。ポップ過ぎるんですよ。全編を松尾が歌った方が
むしろ合うような。次作の「逢いたい」の方がよほど清水らしいメロディ
だと思うし、歌いっぷりでしたしね。この曲では清水も作曲に手を貸して
いますが、見ていると松尾のトラックでは松尾が単独で曲を作ったという
ケースが2つ(T−3、7)しかないんですね。
 これはつまり、松尾が1人で曲をまとめきれないということの表れとも
言えるのでしょう。
 また、松尾は自作曲で歌詞をまったく書いていない(T−3、7は秋元
康、T−5は松本一起、T−8は松本と小田、T−9は小田が、それぞれ
歌詞を書いている)のですが、以前の松尾は自分で歌詞を書いていたのに、
「2度目の夏」(シングル「Call」カップリング曲)で歌詞を秋元に
外注に出したあたりから、自分の言葉で歌う作業をしなくなってしまい、
そこがちょっと残念な気もします

 逆に考えれば、松尾は作詞がさほど得意ではなかったのでしょうが。
(但し、T−9はむしろ小田主導の作品と考えた方が良いでしょう)

 また、小田や松尾、清水とは無縁の、他者の曲を「忘れ雪」以来13年
ぶりに歌っている
(T−6)というのがミソでしょうか。
 ただ、小田も含むオフコースはまったく演奏に参加しておらず、歌だけ
オフコースという状況です。演奏にはTOTOのジェフ・ポーカロとか、
作者でもあるダン・ハフ(ギター)などが参加しています。
 ただ、その曲にしてもいわゆるオフコースの色合いは感じられなくて、
黙って聴いていたら、小田和正が英語の曲をソロで歌っているようにしか
思えない
のが残念です。

 T−10に大貫妙子が参加していたり、T−1がフジテレビ系のクイズ
番組「なるほど・ザ・ワールド」のエンディングテーマに起用されたりと、
それなりに話題はあったアルバムでしたが、作品全体を覆う散漫な印象は
拭い去れないまま
でした。
 それは恐らく、小田の作品がほとんど収録されていないことと、松尾の
音楽的冒険がオフコースのイメージとは乖離してしまっている
こととの、
2点に原因があるような気がします。
 そしてその印象はそのまま最後のアルバムにも持ち込まれてしまいます

[お勧め曲]
 T−1、2、4、5、6、10ですか。なんだか、これをオフコースの
アルバムとは呼びたくない気分
ではあるんですが。

[必聴度](★…1点、☆…0.5点。5点満点)
★★☆

次回は遂に最終回です。
1988年6月9日にリリースされた「STILL A Long Way To Go」です。
雑然としたジャケットと同じぐらい混迷した作品です。
posted by KAZZ at 21:37 | 島根 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | オフコース このエントリーを含むはてなブックマーク
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